祈りに包まれる広島の8月。地元のオーケストラである広島交響楽団は、平和を祈念し、毎年8月5日に「平和の夕べ」コンサートを開催しています。同団にとって大切な活動の一つとなっているこの公演を、今夏、山形の地で開催することが決まりました。出演は、音楽総監督を務める下野竜也(指揮)と若手実力派の三浦文彰(ヴァイオリン)、そして山形県出身で第1コンサートマスターを務める佐久間聡一にも注目です。戦後76年、広島交響楽団が平和への想いを音楽に乗せ、力強く発信します。
【広島交響楽団 音楽総監督:下野竜也さんによるメッセージ動画】
【広島交響楽団 第1コンサートマスター:佐久間 聡一さんによるメッセージ動画】
【下野竜也さん、佐久間 聡一さんによるメッセージ動画】
(C)Naoya Yamaguchi
広島交響楽団音楽総監督(2017年4月就任)。
1969年鹿児島生まれ。2000年東京国際音楽コンクール<指揮>優勝と齋藤秀雄賞受賞、2001年ブザンソン国際指揮者コンクールの優勝で一躍脚光を浴びる。
国内では、定期的にNHK交響楽団定期公演に招かれる他、国内主要オーケストラに客演し、コンサート、放送などに登場している。また、国外ではコンクール優勝後、ローマサンタチェチーリア管、ミラノ・ヴェルディ響、チェコフィル、プラハフィル、シュツットガルト放送響、南西ドイツ交響楽団、オーストリア室内管、ボルドー・アテキーヌ管、ロワール管、コートダジュール・カンヌ管、ストラスブール管、クラコフフィル、シンフォニア・ヴァルソビア、バルセロナ響などを指揮。
これまでに、読売日本交響楽団の初代正指揮者(2006年11月~2013年3月)、同団首席客演指揮者(2013年4月~2017年3月)、京都市交響楽団常任客演指揮者(2014年4月~2017年3月)、同団常任首席客演指揮者(2017年4月~2020年3月)を歴任。2011年1月、広島ウインドオーケストラの音楽監督に就任し現在に至る。
2002年出光音楽賞、渡邉曉雄音楽基金音楽賞、2006年第17回新日鉄音楽賞・フレッシュアーティスト賞、2007年第6回齋藤秀雄メモリアル基金賞、平成24年度(第63回)芸術選奨文部科学大臣賞、2014年度第44回東燃ゼネラル音楽賞奨励賞、2016年南日本文化賞・特別賞などを受賞。
鹿児島市ふるさと大使。おじゃんせ霧島大使。
京都市立芸術大学音楽学部指揮専攻教授。
NHK‒FM「吹奏楽のひびき」パーソナリティ。
(C)Yuji Hori
2009年世界最難関とも言われるハノーファー国際コンクールにおいて、史上最年少の16歳で優勝。
これまでロサンゼルス・フィル、ロイヤル・フィル、ロイヤル・リヴァプール・フィル、マリインスキー劇場管、チャイコフスキーシンフォニーオーケストラ、ベルリン・ドイツ響、NDRエルプ・フィル、ハノーファーNDRフィル、フランクフルト放送響、シュトゥットガルト放送響、ケルン放送響、BBCスコティシュ管、エーテボリ響などと共演。共演した指揮者には、ドゥダメル、ゲルギエフ、フェドセーエフ、ズーカーマン、ロウヴァリ、ティチアーティ、オロスコ=エストラーダ、フルシャ、ドゥネーブ、インキネンなどが挙げられる。
NHK大河ドラマ「真田丸」テーマ音楽を演奏したことやTBS「情熱大陸」への出演も大きな話題となった。
18年10月からスタートしたサントリーホールARKクラシックスではアーティスティック・リーダーに就任。先ごろ、21/22シーズンからロイヤル・フィルのアーティスト・イン・レジデンスに就任することが発表された。今年もロイヤル・フィル、ロッテルダム・フィル、バルセロナ響との共演。ウィーン室内管とのヨーロッパツアーを行った。
CDはエイベックス・クラシックスよりリリース。
09年度第20回出光音楽賞受賞。19年Forbes「30 UNDER 30 JAPAN」(世界を変えていく30歳未満の30人)に選出された。
使用しているヴァイオリンは、宗次コレクションより貸与されたストラディヴァリウス 1704年製作 "Viotti"。
国際平和文化都市”広島”を拠点に”Music for Peace ~音楽で平和を~ ” をテーマに活動するプロオーケストラ。
2017年より下野竜也が音楽総監督を務め、その意欲的な音楽づくりが注目を集めている。クリスティアン・アルミンクが首席客演指揮者、秋山和慶が終身名誉指揮者を務めるほか、ウィーン・フィル コンサートマスターのフォルクハルト・シュトイデをミュージック・パートナーに、細川俊夫をコンポーザー・イン・レジデンスに、マルタ・アルゲリッチを平和音楽大使に迎えている。1963年「広島市民交響楽団」として設立、1970年に「広島交響楽団」へ改称。学校での音楽鑑賞教室や社会貢献活動にも積極的に取り組み、地域に根差した楽団として「広響」の愛称で親しまれている。海外ではオーストリア、チェコ、フランス、ロシア、韓国、ポーランドで公演を行い音楽によるメッセージを発信している。
「第5回国際交流奨励賞」「文化対話賞(ユネスコ)」「広島市民賞」ほか受賞。